おば(あ)さんにだって物語2012年12月03日

連作短編集です。

 『オリーヴ・キタリッジの生活』 エリザベス・ストラウト
                小川高義/訳 早川書房 2010/10 (写真)

13の短編をつなぐのは、
オリーヴ・キタリッジ。

中年の働く主婦(数学教師)であったころから、
74歳の未亡人となった、
オリーヴ・キタリッジ。

彼女が、
主人公になったりならなかったり。
して、
物語は綴られていきます。

物語。

といっても、
淡々とした日々。

そんな日々が積み重なった人生において、
いくつかの大きな事件や、
いくつものささやかな出来事が、
おば(あ)さんのなかの、
「女」をきらめかせ、
苛立たせ、哀しませ、
動揺したり後悔したり、
望んだり。
して、
生きていく姿が、
いとおしく感じられます。


我慢し折り合いをつけ、
求めたいものを、求め、
て、生きる。

それが、
オリーヴ・キタリッジ。

であり、
私。 

でもありたい。

と思って読了しました。


やれやれな日々は続くのです。

ありがたいこと。

と、思います。

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