数字は苦手なれど2013年01月14日

今年初めて読んだ物語(小説)。

少々鬱々とした読書が続いていたのもあったので、
本読みって楽しい!
と、あらためて感じられた本となりました。


 『金の仔牛』 佐藤亜紀 講談社 2012/9 (写真)


といっても、
金融・株・経済・・・、
のことは苦手でどうにも頭がついていかず。
数字が立て込んで、
儲け話のからくりが語られる場面では、
なんやふわ~っとしました。

でも、
勢いのある会話に、
なんとなくの様子はわかり、
ふむふむなるほど…と、
その場のはじっこにいるかのような臨場感を味えました。


物語は18世紀初頭のパリ。
追い剥ぎの青年が儲け話に乗り、
株取引の世界に身を投じ、
一癖も二癖も、
それ以上にも癖のある登場者たちの間をすり抜け、
命も、
愛する女性も手に入れるハッピーエンド。


そのなかで、
私はヴィゼンバック三兄弟が大好きになってしまいました。

ユーグ、アンリ、エルヴェ。

動く彼らが見たい…。

ので、映画化、してほしい。
アニメでもいい。

動いて会話する姿が見たい!



そんな、怪しい怪しい人物たちばかりですけど、
なぜか誰も憎めないのです。
人も死ぬし、
主人公の命を脅かす極悪人もいるんですけどね。



バブルってこういうことなのかも。

私には縁のないことだけど、
その興奮や熱やスリル、
それゆえのオソロシサを感じることができました。


そしてハッピーエンド。

それはそれは痛快!でございましょう。


年の初めにはもってこいの物語で、
たっぷりでした。

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