そっけなくしないで… ― 2012年04月23日

珍しい事典が出ました。
しかも、出雲晶子さんの本。
『星の文化史事典』 出雲晶子/編著 白水社 2012/3 (写真)
出雲晶子さんのお名前は、
以前、図書館の棚でみつけた本で知りました。
『あの星はなにに見える?』 出雲晶子/著 白水社 2008/5
「出雲」という苗字に驚き、
著者プロフィールを見ると、東京生まれで、私と同い年でした!
ほぉ~。(東京に「出雲」さんがいるんだ…)
あらぁ~。(私と同い年~)
と思いながら本を手にしたことを覚えています。
もちろん本も借りて読みました。
空にある星には、
時代や地域によって、さまざまな形や呼び名があること、
太陽や月にまつわるお話しも含めて、
世界のあちらこちらで、
人は独自の天の物語を持っていることを教えてくれる本でした。
その出雲晶子さんが編まれたのが『星の文化史事典』です。
版元による本の紹介文はこうです。(白水社HPより)
“信仰、民俗、伝承、神話、芸術(文学、美術、建築)など、世界のさまざまな地域や時代における星と人間との関わりをまとめたはじめての事典。約1700項目収録。図版多数掲載。”
400ページを超えるガッツリ厚みのある本です。
「事典」ですから、あいうえお順に項目の説明が並んでいるのですが、
ある言葉を探して読む、というよりは、
ぱらぱらページをめくって、
面白い言葉をみつけて読むのも楽しい内容になっています。
例えば「ウポポケタ」。
“北斗七星のこと。アイヌ語で「輪舞する星」の意味。”
とあります。
面白いでしょ!
実はちょっと前に、
『天文民俗学序説』 北尾浩一 学術出版会 2006/5
という本を読んでいました。
これは全くの学術書なので、
かなりそっけない内容であったのですが、
「カノープス」にまつわる日本各地の漁師の伝承とか、
地域で異なる星の名の由来とか、
星の出没と漁業や農業との関わりとか、
とても興味深く面白く読みました。
私は、星とか天文とか好きなんですが、
星図は頭に入りきらないし、
星座も覚えきれないし、で、
いつまでたっても「ただの星見好き」でしかありません。
でも、星図や星座がわからなくても、
正式名称を知らなくても、
自分で好きな星や星座の名前を作って、
夜な夜な眺めるだけで充分なんじゃない?と思います。
あらためて、そう思わせてくれた本たちです。
ただ、
『星の文化史事典』は、
もうちょっと色気と濃さがあったらもっと楽しいのに…と思いました。
「事典」だから、そっけなくて当然なんですけどね。
そのかわり(というのも変ですが)、
「まえがき」でわくわくし、
「星を見ない天文ファン─あとがきにかえて」で、
出雲さんの人となりをうかがうことができて面白かったです。
私は高校生のとき、
「知識が身につかない天文ファン」の地学部員でした。
空が、
広くて、
夜が、
暗い。
そんなところで暮らす妄想が始まっています。
しかも、出雲晶子さんの本。
『星の文化史事典』 出雲晶子/編著 白水社 2012/3 (写真)
出雲晶子さんのお名前は、
以前、図書館の棚でみつけた本で知りました。
『あの星はなにに見える?』 出雲晶子/著 白水社 2008/5
「出雲」という苗字に驚き、
著者プロフィールを見ると、東京生まれで、私と同い年でした!
ほぉ~。(東京に「出雲」さんがいるんだ…)
あらぁ~。(私と同い年~)
と思いながら本を手にしたことを覚えています。
もちろん本も借りて読みました。
空にある星には、
時代や地域によって、さまざまな形や呼び名があること、
太陽や月にまつわるお話しも含めて、
世界のあちらこちらで、
人は独自の天の物語を持っていることを教えてくれる本でした。
その出雲晶子さんが編まれたのが『星の文化史事典』です。
版元による本の紹介文はこうです。(白水社HPより)
“信仰、民俗、伝承、神話、芸術(文学、美術、建築)など、世界のさまざまな地域や時代における星と人間との関わりをまとめたはじめての事典。約1700項目収録。図版多数掲載。”
400ページを超えるガッツリ厚みのある本です。
「事典」ですから、あいうえお順に項目の説明が並んでいるのですが、
ある言葉を探して読む、というよりは、
ぱらぱらページをめくって、
面白い言葉をみつけて読むのも楽しい内容になっています。
例えば「ウポポケタ」。
“北斗七星のこと。アイヌ語で「輪舞する星」の意味。”
とあります。
面白いでしょ!
実はちょっと前に、
『天文民俗学序説』 北尾浩一 学術出版会 2006/5
という本を読んでいました。
これは全くの学術書なので、
かなりそっけない内容であったのですが、
「カノープス」にまつわる日本各地の漁師の伝承とか、
地域で異なる星の名の由来とか、
星の出没と漁業や農業との関わりとか、
とても興味深く面白く読みました。
私は、星とか天文とか好きなんですが、
星図は頭に入りきらないし、
星座も覚えきれないし、で、
いつまでたっても「ただの星見好き」でしかありません。
でも、星図や星座がわからなくても、
正式名称を知らなくても、
自分で好きな星や星座の名前を作って、
夜な夜な眺めるだけで充分なんじゃない?と思います。
あらためて、そう思わせてくれた本たちです。
ただ、
『星の文化史事典』は、
もうちょっと色気と濃さがあったらもっと楽しいのに…と思いました。
「事典」だから、そっけなくて当然なんですけどね。
そのかわり(というのも変ですが)、
「まえがき」でわくわくし、
「星を見ない天文ファン─あとがきにかえて」で、
出雲さんの人となりをうかがうことができて面白かったです。
私は高校生のとき、
「知識が身につかない天文ファン」の地学部員でした。
空が、
広くて、
夜が、
暗い。
そんなところで暮らす妄想が始まっています。
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