ごきげんさん

撮影：カメ係　旅行先でも空～

銀座の「ギャラリー福山」には一度だけ、
友人に連れて行ってもらいました。

絵本デビュー作『みずたまのチワワ』（福音館書店）で衝撃を受け、
以来、ずっと気になっていた田中清代さんの銅版画展だというので、
ぜひ連れて行って欲しいとお願いしたのでした。

そのときはどこをどう通ったのか記憶も曖昧…。

今年も「ギャラリー福山」で銅版画展

「雪の女王　田中清代銅版画展　おはなしのイメージ vol.3」

があると、
嬉しいことに田中さんご本人から案内状をいただき、
今回も行きたいと思いましたが、
あいにく友人は都合がつかず。
ならば、一人でだって行けるはず！と、
入念（？）な事前準備で、地図を見ながらルートの脳内シュミレーション。
出かけてしまえばどうにかなるやろ…とお一人さま銀座漂流がスタートしました。

途中、しっかり迷いまして、同じ道を２往復うろうろ。
脳内シュミレーションにはなかった大きな道を、
これまたシュミレーションしきれなかった陸橋を渡るという判断をし、
案内状の地図にあった目当ての建物を発見したときは、
もうすでにやり遂げた感でいっぱいでした。

ギャラリーの建物には覚えがあり、
無事到着の嬉しさと誇らしさで勢いよく３階まで階段を登り、
息つく間もなくドアを開けると田中さんが気づいてくださり、
「こんにちは」と挨拶するも息はきれぎれ…。
でも、
アンデルセンの「雪の女王」を描いた銅版画などの前に立つうち、
自然と呼吸も整い、ゆっくりと見させていただけて幸せでした。

田中清代さんの絵って、不思議な感じがして。
なにがどうでそう感じるのか、毎回見ながら考えてしまうのですが、
まだわからないのです。　
そこが魅力なのかもしれませんね…。　ﾔﾗﾚﾃﾏｽﾈ～。

さて、問題はそのあと。
帰りはＪＲ有楽町駅まで歩いて、
いくつかの用事をこなそうと無謀な計画を立てていたのですが、
中央通りは歩行者天国。
連休の銀座とあって、ものっすごい人の波でした…。
人の流れに身をまかせてふらふらしていたら曲がる道を通りすぎ、
予定変更であっちで用を済まそうなどと思ったのが失敗で、
人にぶつかったり、
ふいに現れるベビーカーにつまづきそうになったりしながら、
ただひたすら目的地をめざしました。
あるブランドブティック前には大きなクリスマスツリーがあって、
記念写真を撮る人の群れもあったりしたのですが、
すいませ～ん、前、通ります～と身をかがめて横切ったり…。
ちっとも余裕ありませんでした。

それでも最後にはお土産のケーキをと思い、
これまたごった煮のあるデパートへ入り、
並んでやっとお会計にたどり着いたとき、
つい店員さんに「すごい人ですね～」と話しかけてしまいました。
そしたらレジ担当さんだけではなく、接客してくれた人も一緒になって、
「そうなんですぅ～」と会話に参加してくれました。

銀座で働く人たちも、
話さずにはいられなかった大混雑ということなのでしょう。

お一人さまの銀座は…何かと戦っているような感じでした。

　　　　ﾅﾆｶｯﾃ…ｺﾄﾞｸ…ﾄｶ？