Surrender 放棄・降参・降伏・自首2009年01月12日

新年最初のりとる店番でのこと。
どちらの本を買おう(読もう)か迷っているというお客さまがいらっしゃいました。
ちなみに、どれとどれ?と聞くと、どちらもオススメしたい逸品。
あとは好みと気分次第。
とはいえ、片方は私も未読。
気になる作家の新刊で、お正月早々、出版されていることを知り、図書館に速攻リクエスト。
店番始めのりとるの店内に、その本を見つけたときには「おお!」と手にとり、表紙を眺めて棚に戻しました。

 『サレンダー』 ソーニャ・ハートネット 
            金原瑞人・田中亜希子/訳 河出書房新社 2008

その本を買おうか迷っているというお客さま。

「私もこの本を読むのが楽しみなんです。この作家さんの本にはこんなのもありますよ」と棚から本を取り出しご紹介。

『木曜日に生まれた子ども』 金原瑞人/訳 河出書房新社 2004
『小鳥たちが見たもの』 金原瑞人・田中亜希子/訳 河出書房新社 2006
『銀のロバ』 野沢佳織/訳 主婦の友社 2006

『木曜日に生まれた子ども』で衝撃を受け『小鳥たちが見たもの』でも同じような印象。緊張感のある詩的な文章で、児童文学ではなくてYA、それよりはむしろひっそりとした大人の読書向け。そのかわり『銀のロバ』は寓話的な物語で、年代・性別を関係なくしてオススメしたい本。と、そのようなことを話しました。

で、お客さまは『サレンダー』をチョイス!

いいなぁ~。私も早く読みたい~と思っていたら、その夜に図書館から用意済みのお知らせメール。さっそく借りて読了しました。

お客さまと予想していたとおり『木曜…』『小鳥…』的な作品。
緊張感と疑問と怒りと困惑と哀切と恐怖と。
そのようなものが、一段と深刻になって迫ってきました。

お客さまは、どう思ったかなぁ。

オススメできる人が難しい作品と感じているのですが、興味を持っていただけたら、ぜひ。
ときどき、深呼吸しながらお読みください。

コメント

_ くまぽん ― 2009年01月16日 21:22

まんまと、フキゲンさんのワナにはまってしまいました。
きょう、5分だけ「りとる」に立ち寄って、田中よしかずさんの版画を見て、田中さんの本を買ってかえろうと思った目の前に「サレンダー」がおいてあって、中身を全く見ないで買っちまいました。
だって駐車違反がこわくって。
紙張られたら、10冊くらい買えるカネを取られるんだから。

_ ながみ ― 2009年01月17日 09:43

くまぽん さま
それはそれは…。まんまとワナに…。(V)o¥o(V)
お買い上げありがとうございました♪
今年もよろしくお願いいたします。<(_ _)>

田中よしかずさんの版画、私は次の店番時に拝見しようと楽しみにしております。

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