勝者Amazon2009年12月22日

クリスマスまでに用意したい本がありました。

今年4月に出た写真集と、
5月に出た画集。

どちらも同じ、超・大手有名出版社発行です。

超・大手有名出版社の本だから、
出版されて半年やそこらで入手困難になるとは思わず。

それでも、やや余裕を持って早い目にりとるに注文。

ところが、どうにも入荷しないとのこと。

気付けばもう12月も20日近くになっていました。

クリスマスを過ぎての入手は避けたい…ということで、
自力で本を探すことにしました。

ちょうど吉祥寺に行く予定だったので、
ついでによく行く書店に直行。

棚を探すも見当たらず、
サービスカウンター前で順番待ちをすることおよそ10分。
やっと順番がきて、店内の在庫検索をしてもらうと、
画集の在庫あり!
自分では見つけられなかったその画集を、
店員さんが意気揚々(と見えました)と持ってきてくれました。
もう一冊の写真集は、在庫なし。
取次ぎの在庫はあるけれども、
「この時期ですから、入荷は年越しになる可能性があります」
との回答。

そう、でしょうね。

実際は2~3日で入る本も、
注文を受けた時点では「1週間から10日ほどはかかるかと…」と、
私もお客さんに言いますから。

それが年末年始をまたぐわけですから。

それじゃあ他店を探します、と、そこでは画集だけ手に入れて帰りました。

家に戻るまでにもう2軒の書店を見ましたが在庫なし。

実は事前にネットで検索していて、
新宿の書店には在庫があるのは確認済み。
でも、新宿まで出かける時間とエネルギーがありません。

同じくネットでAmazonにも在庫があることは知っていました。
が、
Amazonで本を買うことの抵抗があり。。。

う~ん。
どないしよ~~~~。

とりあえず、もう1軒の書店に電話で在庫の問い合わせ。
そこなら翌日の出かける予定に組み込むことも可能です。

1コールで電話に出てくれたのはその書店の名物(?)女性店員さん。
面識はありませんが、
そのテキパキした大声は、いつも店内に響き渡っており、
ときどき、棚の本に目を泳がせながら、
耳がその店員さんの声を拾っているということがあります。

お客さんだろうと、店員仲間だろうと、おそらく、上司だろうと、
有無を言わせぬはっきりきっぱり口調が、
ときに痛快でときに可笑しく、
そして、ときにこちらがどきどきはらはらするぐらいに強気であったりします。

その人の声が電話から聞こえてきて、
あっ!よし!と、なんだかもう在庫があったような気分になってしまったのですが、
本のタイトルを伝えた後、
かなりしばらく電話の保留音を聞いているうちに、
これはどうやら在庫なさそうやな~と思ってきました。

案の定「長らくお待たせしました」の声に続いて、
「入荷はしていたんですが、今は在庫がありません」
という回答をもらいました。

確かあったはず・・・。
という気持ちがあると、念入りに棚を探したりデータを見たりするのは私も同じ。
その分、時間もかかるし、お待たせして申し訳ございません、の気持ちもふくらみます。
その上、本は見つからず・・・。ですから。

そうですか、ありがとうございました。

電話を切ったあと、さて、どうしたものか。

新宿の書店まで一っ走り、、、する?
いや、やはりそのルートで用をこなすのはキツイ、かも。。。

そして、、、やはり、
Amazon、、、か!

ううう。

そうやって、Amazonは一人勝ちしていくんやねぇ~。

最初っからAmazonで、ひょいひょいひょいとクリックしてしまえば、
書店に寄って店内を歩き回って棚を探したり、
店員さんに尋ねたり、待ったり、
電話したりもせずにすむわけですから。

しかも、2~3日でお届け可能!

そりゃあ、Amazon勝つし、書店負けるわ。。。。。

私も負け感で今もフクザツ。

本は無事に手に入り、一安心ではありますが。

サンタ、素通り2009年12月25日

恵比寿ガーデンプレイスにある、
東京都写真美術館へ行ってきました。

 「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン
                    東洋と西洋のまなざし」 3階展示室(~2010/2/7)


写真は入り口の特大ポスター。

アンリ・カルティエ=ブレッソンと聞いては知らん顔ができません。
この度は、木村伊兵衛とのコラボ展示です。

木村伊兵衛の写真をじっくり見たのは初めてでした。

同じ時代を切り撮った二人の写真家の作品を、
似てるかも?
いや、やっぱり違うなぁ~。
などと、あたりまえのことをとりとめもなく思いながら見てきました。

木村伊兵衛の、人へのまなざしのあたたかさを感じました。
アンリ・カルティエ=ブレッソンの方は、
人、というよりは「人物」を見ているという感じ。

どちらの作品も、見ていくうちにどんどんわくわくしてきます。

それが好き。


クリスマス前の祝日の午後で、
館内は若いカップルが多かったです。

いいんですけどね。

ただ、
手ぇつないだまま、作品の前に陣取られるのには困ってしまいました。
間に割り込んで見るわけにもいかへんし、
やや後から遠めに覗きこむこと、たびたび。

うう、まどろっこし!


2階展示室では、

 「日本の新進作家展vol.8
    『出発-6人のアーティストによる旅』」 (~2010/2/7)

をやっていて、
ご近所で「街道」というギャラリーを主宰されていた、
尾仲浩二さんの作品も展示されています。

私は見逃してしまいました。
美術館を出てから展示を知ったのです。。。
アタマの中はアンリ・カルティエ=ブレッソンのことばかりでしたので~。

残念!

恵比寿ガーデンプレイスの広場には、恒例のバカラ・シャンデリア。(写真)



クリスマス、ですねぇ~。


そして、イブの昨日は銀座へ行ってきました。

写真は、JR有楽町駅から京橋にむかっている途中で見つけた、すっごい細いビル。
このビルの反対側はもうちょっと幅があります。
反対側の先には中央通沿いの交番があって、おまわりさん仁王立ち。
このビルの細さにはもう慣れてるんでしょうねぇ。
私はびっくり!

せっかく銀座に行ったのだから、
ミキモトのクリスマスツリーも撮ってくればよかったですね。

そんなことちっとも思わず、
このビルのもう少し先にある「ギャラリー檜B・C」へ行き、
知人の立石有美さんの作品を見てきました。

22名の作品が展示してある壮観な会場でしたが、
立石さんの作品がダントツによかったです。
10年前の作品もあり、
まだ、私の知らなかった立石さんがそこにいはる気配がしました。

年明け早々には、カジマでの個展があるとか?

行かねば行かねば。
と、今から楽しみにしています。

そしてそこから吉祥寺に速攻戻りました。

イブの夜は、夜遊び。

家族を離れてのイブの夜遊びなんて独身時代以来ではないかしら?

終電前の電車に乗って、
帰ったのは日付が変わったクリスマスの今日。

サンタさんは素通りですが、
私は楽しい時間をプレゼントしてもらった気分でした。

遊んでくれた人たちに、感謝!






がんばる少女たち2009年12月28日

クリスマスが過ぎると、
とたんに年越し・お正月ムードになります。
我が家もクリスマス飾りを片づけて、
お正月飾りを出す模様替えで気忙しいのですが、
今年は、
毎年お世話になっていたお花屋さんがなくなっているので、
どこで飾りとお花を調達しようかと思案中です。
あとは花を生けるだけの花器も用意して、
とりあえず、
お正月を迎える準備は完了しました。
大晦日までの夕食と、年越しの献立もたてて、
いざ!食材の買い出し!
献立が決まると落ち着きますねぇ。
といっても、普段とあんまり変わらない献立なんですが・・・。

お正月の準備はまだ他にもあったような気がする…けれども、
本日の予定は終了!ということにして、
ようやっと本を開くことができました。


 『ドラゴンキーパー 月下の翡翠龍』 キャロル・ウィルキンソン
                        もきかずこ/訳 金の星社 2009 (写真)

『ドラゴンキーパー』シリーズの待望の第3巻。完結編です。

 『ドラゴンキーパー 最後の宮廷龍』 2006
 『ドラゴンキーパー 紫の幼龍』 2009

第1巻が出てから3年。
まだかまだかと思ってやっと第2巻が出たのが今年2月。
そして年内のうちに第3巻が出て完結しました。

舞台は漢の国。だから紀元前のお話です。
両親に奴隷として売られた少女・ピン。
女はなれないとされていた「龍守り(ドラゴンキーパー)」という自分の運命と向き合い、
過酷な旅を続けていく物語です。


「守り」といえば上橋菜穂子さんの『守り人』シリーズを思い出します。
が、物語は『獣の奏者』シリーズを思い出させます。

その『獣の奏者』、今年夏に第3,4巻の続編が出て驚きました。

 『獣の奏者 闘蛇編 / 王獣編』 2006
 『獣の奏者 探求編 / 完結編』 2009 上橋菜穂子 講談社 

こちらはNHKのアニメにもなっている人気シリーズ。
少女エリンが「王獣」を操る術を持ったことから、王国の争いに巻き込まれていきます。
「王獣の解放」と「王国の運命」と「家族の幸せ」の中で苦悩しながらも前に進んでいくエリンの物語が完結。

それでよかったの?エリン! 

と、私は思ってしまったんですけどねぇ。


完結したといえば『天山の巫女ソニン』シリーズも今年夏に完結しました。

 『天山の巫女ソニン(1) 黄金の燕』 2006
 『天山の巫女ソニン(2) 海の孔雀』 2007
 『天山の巫女ソニン(3) 朱鳥の星』 2008
 『天山の巫女ソニン(4) 夢の白鷺』 2008
 『天山の巫女ソニン(5) 大地の翼』 2009 菅野雪虫 講談社

落ちこぼれの巫女・ソニンが王子と出会い、侍女となり、王宮や、隣接する国との間で起きる様々な出来事に向かっていく物語。
人にはない特別な力を持つ少女(巫女)というところで、「龍守り(ドラゴンキーパー)」のピンと似ているのですが、こちらのソニンは落ちこぼれ。
巫女としては能力不足とされ、天山を出され下界の実家に戻ります。
家族のいないピンとは違い、両親と姉に暖かく迎えられるソニンですが、やがて別の能力を持っていることから、その運命が大きく動き始めます。


どのシリーズも第1巻は2006年。
3年かけて、それぞれの少女たちの物語が完結したことになります。

3人の少女を追いかけてきましたが、
私は、ピンが一番好きでした。

ピンと、宮廷龍だったロン・ダンザと、ねずみのファと、
幼龍のカイと、
彼らの物語が、好き。

そのピンの最後の物語を読みながら、
エリンやソニンのことも思いました。

なにがどうで好きなのか、と、考えると、
一番に出てくるのが、
天下国家を語らない。ということ。

というか、それに尽きるのかもしれません。

とにかくピンは、龍のことばかり考える少女として描かれます。

皇帝と出会い、心を通わせるも、裏切られ、それでも助け許すという関係をたどり、
再び皇帝のもとに行くこともできたのに、
彼女は別の道を選びます。
その選択が、物語を大きく違えていると思います。

エリンもソニンも、大切なものを守りたいがために、天下国家の騒乱に巻き込まれてしまうのですが、
そこに、作家の描きたいもの、少女に託す思いが読み取れ、すけて見えてきそうです。

天下国家を語り、それを動かす存在としての少女に、物語を物語る醍醐味があるのかもしれません。

少女はヒロインとなり、
読者の、少女への思いも盛り上がります。

でも、私は、ヒロインにならないピンが、好き。だな。

カイの、幼さも好き。

ヒロインでもヒーローでもない、少女と幼龍は、
けれども確かに、この先もずっと、物語の中で生き続け、
おそらく、少女は女性としての生を幸せに生きるのではないかと、
それを思うだけで、読後の私は幸せを感じます。

幼龍は、今ではもう2千歳を越えて、
一人前の龍となって本当に生きているかもしれませんよ。

などと想像するのも楽しい。


今年の終わりに、よい読書ができました。

そして、寝不足…。
 

明日は満月2009年12月31日

ここ数日、駆けていました。
そしてゆうべあたりからヘロヘロを感じたので、ややセーブ。

それでも新年はやってくる!のですから。

そんなふうに駆けていられたのも、
ここ二週間ほど腰の痛みがないからでしょうかしら。

ほんに今年は秋からこっち、
腰の痛みで引きこもりが続きました。

おかげで、
本が読めれば、
人に会わずとも平気な私を再確認いたしました。

お酒だって、飲まなくたって平気!
飲みたいんじゃなくて、
飲めるから飲んでいるだけなんですよ~。

おいしいし~~~。


そんな今年も本日限り。
2010年。
初日の明け方の月は満月で、
初日の出直前に、部分日食も拝めるとのこと。

いきなり、天体ショーで幕開けですね。
2010年。

私は眠りこけていると思います。


そして元日にはかかさず用意してきた「お年玉」。
今回はどうなの?いるの?と、
ふいに疑問に思ってしまいました。

と、思っていたところに、新聞の広告を発見。
切り抜いて折ると、お年玉袋ができあがるというので、
あっ!これに入れて渡せば、それらしくなるかも。

というわけで作ってみました。(写真)

中身(金額)より見た目。


これで万端調いました…とはいきませんが、
どうにか無事に新しい明日が迎えられそうと思います。

みなさまも、どうぞよい明日を。
そしてそれが続くよい年を。

今年もお付き合いいただきありがとうございました。

    <(_ _)>