そこ? ― 2011年03月09日
昨日の朝日新聞朝刊に、
“「出版後、半年 貸し出し控えて」
作家の樋口毅宏さん、巻末で図書館にお願い”
という記事をみつけました。
“『さらば雑司ヶ谷』『民宿雪国』などで注目される新進作家”と紹介されているこの作家さんのお名前は知りませんでした。
本もまったく…。 すみません。
その作家さんの新刊『雑司ヶ谷R.I.P.』(新潮社)の巻末に、
“公立図書館のみなさまへ
この本は、著作者の希望により二0一一年八月二五日まで、
貸し出しを猶予していただくようお願い申し上げます。”
とあるそうです。
新聞記事にはその写真が掲載されていて、
文末には、
工事現場でよくみかけるおじぎをしている作業者さんのイラストがあります。
この日付は、
出版から半年後、ということなんでしょうね。
この「お願い」は、
それぞれの立ち位置によって賛否両論。意見が分かれるだろうな。
と思ったのが最初でした。
読んでいる本のほとんどを買わず、
図書館で借りて読む「タダ読み」読者である私ですので、
図書館がその本を蔵書する前からでもリクエスト・予約して、
その本を「タダ読み」することもしょっちゅうあります。
私が借りずに買えば、
一冊分の印税が、作家さんの収入になることはわかっています。
わかっていますが、
買う前に読みたい。という思いの方が大きいのも確かです。
買った本しか読まない。
なんていう贅沢は、宝くじでも当たらないと難しいのが現実の生活ですし。
読んで、自分の書棚に入れたい!と思った本はその後に買います。
友人知人に押し売り的にススメテ買ってもらうこともあります。
借りて読んで、
それでオシマイと思った本でもその後も図書館の棚にあれば、
他の読者と出会う機会があります。
そしてその棚にある期間は、
おそらく、
書店の棚にある期間よりは長いはずなので、
読者が手にする機会も多いと思われます。
ふらりと立ち寄った書店で、新刊本を買える期間って、
実はびっくりするくらい短いのです。
ベストセラーやロングセラー本で、
その書店の常備本になれば別ですけど、
毎日、夥しい点数の本が出版されている中、
書店の棚は有限ですから、
半年、どころか、3か月、どころか、
1か月ただずに出版社に返品。なんて、あたりまえ。であるのですから。
作家さんによっては、
図書館に入れてくれるだけでもありがたい。と思っている人もいます。
今回の「お願い」は、
新刊時に蔵書した上で半年の「貸し出し猶予」を願っているのか、
猶予期間後の蔵書を願っているのか、
その判断は図書館にゆだねているような気がします。
そのあたりも含めて、
作家さんの印税収入確保のために向かっている先に違和感があります。
そこ、なの? って。
ちなみに、
“1年かけて書きあげた『R.I.P.』は初版が6千部。印税収入は96万円でした。“と記事にあります。
一般的に聞く絵本の初版部数よりは多いですけど、
小説の単行本としてはどうなんでしょうか?
版元の新潮社で「慎重論」もあったと記事にありましたが、
それはそうだろうと思います。
でも「お願い」は“著作者の希望”によって表明されました。
立場によって思うことは様々だろうと思われます。
が、
しだいに、
印税の問題が、作家さんと図書館(読者)の問題にされている感じがしてきて、
気持ち、悪いです。
“「出版後、半年 貸し出し控えて」
作家の樋口毅宏さん、巻末で図書館にお願い”
という記事をみつけました。
“『さらば雑司ヶ谷』『民宿雪国』などで注目される新進作家”と紹介されているこの作家さんのお名前は知りませんでした。
本もまったく…。 すみません。
その作家さんの新刊『雑司ヶ谷R.I.P.』(新潮社)の巻末に、
“公立図書館のみなさまへ
この本は、著作者の希望により二0一一年八月二五日まで、
貸し出しを猶予していただくようお願い申し上げます。”
とあるそうです。
新聞記事にはその写真が掲載されていて、
文末には、
工事現場でよくみかけるおじぎをしている作業者さんのイラストがあります。
この日付は、
出版から半年後、ということなんでしょうね。
この「お願い」は、
それぞれの立ち位置によって賛否両論。意見が分かれるだろうな。
と思ったのが最初でした。
読んでいる本のほとんどを買わず、
図書館で借りて読む「タダ読み」読者である私ですので、
図書館がその本を蔵書する前からでもリクエスト・予約して、
その本を「タダ読み」することもしょっちゅうあります。
私が借りずに買えば、
一冊分の印税が、作家さんの収入になることはわかっています。
わかっていますが、
買う前に読みたい。という思いの方が大きいのも確かです。
買った本しか読まない。
なんていう贅沢は、宝くじでも当たらないと難しいのが現実の生活ですし。
読んで、自分の書棚に入れたい!と思った本はその後に買います。
友人知人に押し売り的にススメテ買ってもらうこともあります。
借りて読んで、
それでオシマイと思った本でもその後も図書館の棚にあれば、
他の読者と出会う機会があります。
そしてその棚にある期間は、
おそらく、
書店の棚にある期間よりは長いはずなので、
読者が手にする機会も多いと思われます。
ふらりと立ち寄った書店で、新刊本を買える期間って、
実はびっくりするくらい短いのです。
ベストセラーやロングセラー本で、
その書店の常備本になれば別ですけど、
毎日、夥しい点数の本が出版されている中、
書店の棚は有限ですから、
半年、どころか、3か月、どころか、
1か月ただずに出版社に返品。なんて、あたりまえ。であるのですから。
作家さんによっては、
図書館に入れてくれるだけでもありがたい。と思っている人もいます。
今回の「お願い」は、
新刊時に蔵書した上で半年の「貸し出し猶予」を願っているのか、
猶予期間後の蔵書を願っているのか、
その判断は図書館にゆだねているような気がします。
そのあたりも含めて、
作家さんの印税収入確保のために向かっている先に違和感があります。
そこ、なの? って。
ちなみに、
“1年かけて書きあげた『R.I.P.』は初版が6千部。印税収入は96万円でした。“と記事にあります。
一般的に聞く絵本の初版部数よりは多いですけど、
小説の単行本としてはどうなんでしょうか?
版元の新潮社で「慎重論」もあったと記事にありましたが、
それはそうだろうと思います。
でも「お願い」は“著作者の希望”によって表明されました。
立場によって思うことは様々だろうと思われます。
が、
しだいに、
印税の問題が、作家さんと図書館(読者)の問題にされている感じがしてきて、
気持ち、悪いです。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。