ガモフさんのトムキンスさん、 に、宇吉郎さん2014年10月18日

もう読みましたか?

 『ドミトリーともきんす』 
    高野文子 中央公論新社 2014/9 (写真)


高野文子さんの新刊が出ると知ったときから、
ものっすごく楽しみにしていました。

あんまり楽しみだったので、
手にしてしばらくは表紙を眺めるだけで満足していました。


帯には
 “不思議な学生寮「ともきんす」。
  お二階には寮生さんが4人。”

とあります。

「ともきんす」?

どこかで聞いたようなないような…。

いや、それよりもその寮生さんの名前にびっくり!

朝永振一郎 牧野富太郎 中谷宇吉郎 湯川秀樹


これは、科学者さんたちを描いた漫画なのでは!

と思うとますます楽しみで、
さっさと読んでしまえず、
時間をかけてのんびり読んでいきました。


そしてこの本が、
自然科学の本のことを紹介する、
漫画による読書案内ということがわかりました。
   (あとがきにも書いてあります)




寮生さんたちそれぞれのどの本が紹介されているかは、
この本を読んでのお楽しみ。




で、

最初に気になった「ともきんす」ですが、
「ようこそ、ガモフさん」を読んだらわかりました。

ここでは、

 『G・ガモフ コレクション ①トムキンスの冒険』 
   ジョージ・ガモフ 著
    伏見康治、市井三郎、鎮目恭夫、林一 訳/白揚社

が紹介されていますが、
私は、ガモフさんのトムキンス氏を、

 『トムキンスさん』
   古川タク/作画 ジョージ・ガモフ/原作 白揚社

で知っていました。

銀行員のトムキンス氏の冒険が漫画で読めます。



その不思議な出来事、世界を、
くらっくらしながら楽しんだのですが、
同じようなくらっくらを、
この本の最初の漫画「球面世界」で再び体験することができました。


難しくてわからないこともあるけれど、
私はその、
くらっくらを感じることも、
本読みの楽しみと思っているので、
もうほんとに、面白く楽しく読みました。


次回もうんと期待して。