どう生きる? ― 2011年09月05日

図書館の新刊棚でみつけました。
『君たちはどう生きるか』吉野源三郎 ポプラ社
ポプラポケット文庫 2011/8 (写真)
『君たちはどう生きるか』といえば、岩波文庫でした。
『僕は、そして僕たちはどう生きるか』( 梨木香歩 理論社)
を読んだとき、
私は『君たちはどう生きるか』は読んでいたっけ?
と気になりつつも、
岩波文庫に手が出ず、
読んでたかどうだか確認しないままでいました。
だって、岩波文庫ですから。
なんだかねぇ、小難しいという思い込みがあって、
今の私にはエネルギー不足~と思っていました。
ので、
図書館でみつけたとき、
表紙絵に惹かれたのもあって、
あら!
と、すんなり手がのびて、
借りる気満々、
読む気満々。
になっちゃいました。
で、読了しました。
この本は、
『ジュニア版 吉野源三郎全集1 君たちはどう生きるか』(ポプラ社 2000)の新装改訂版です。
おかげでずいぶん読みやすくなっています。
そして、前半に覚えがあったので、
私、この本読んでいたかも~と思いました。
が、
ナポレオンの話題あたりからは記憶がなく…。
それでおそらく、途中で放棄したらしい。
という結論に至りました。
今回は、
後半になるにつれて読書が加速していきました。
この作品は1937年の刊行です。
今から70年以上も前に書かれていますが、
今、読むことに古さや違和感はありません。
それどころか、
あの時代に、
日本の若い人たちにこのような言葉で語りかけた大人がいたことに、
軽い衝撃を受けてしまいました。
中学二年生の「コペル君」こと本田純一君の成長の物語を通して、
教えられること、
考えさせられることが、
やさしい言葉で率直に語られていきます。
ただ、
「おじさんのノート」には、ちょっとくどさを感じました。
伝えたい気持ちの強さの現れだろうと、
大人になった今の私にはわかるのですが、
このあたりが、途中放棄の原因だったやろねぇと、
若かったころの私を思いました。
そして最後。
“君たちは、どう生きるか。”
とたずねられて終わりました。
どう、生きるか。
読了と同時に、答えを考える私がいました。
どう、生きてきたか。
どう、生きているか。
そしてこれから、
どう、生きるか。
考える日々です。
あっ、テレビもあいかわらず叩く日々です………。
『君たちはどう生きるか』吉野源三郎 ポプラ社
ポプラポケット文庫 2011/8 (写真)
『君たちはどう生きるか』といえば、岩波文庫でした。
『僕は、そして僕たちはどう生きるか』( 梨木香歩 理論社)
を読んだとき、
私は『君たちはどう生きるか』は読んでいたっけ?
と気になりつつも、
岩波文庫に手が出ず、
読んでたかどうだか確認しないままでいました。
だって、岩波文庫ですから。
なんだかねぇ、小難しいという思い込みがあって、
今の私にはエネルギー不足~と思っていました。
ので、
図書館でみつけたとき、
表紙絵に惹かれたのもあって、
あら!
と、すんなり手がのびて、
借りる気満々、
読む気満々。
になっちゃいました。
で、読了しました。
この本は、
『ジュニア版 吉野源三郎全集1 君たちはどう生きるか』(ポプラ社 2000)の新装改訂版です。
おかげでずいぶん読みやすくなっています。
そして、前半に覚えがあったので、
私、この本読んでいたかも~と思いました。
が、
ナポレオンの話題あたりからは記憶がなく…。
それでおそらく、途中で放棄したらしい。
という結論に至りました。
今回は、
後半になるにつれて読書が加速していきました。
この作品は1937年の刊行です。
今から70年以上も前に書かれていますが、
今、読むことに古さや違和感はありません。
それどころか、
あの時代に、
日本の若い人たちにこのような言葉で語りかけた大人がいたことに、
軽い衝撃を受けてしまいました。
中学二年生の「コペル君」こと本田純一君の成長の物語を通して、
教えられること、
考えさせられることが、
やさしい言葉で率直に語られていきます。
ただ、
「おじさんのノート」には、ちょっとくどさを感じました。
伝えたい気持ちの強さの現れだろうと、
大人になった今の私にはわかるのですが、
このあたりが、途中放棄の原因だったやろねぇと、
若かったころの私を思いました。
そして最後。
“君たちは、どう生きるか。”
とたずねられて終わりました。
どう、生きるか。
読了と同時に、答えを考える私がいました。
どう、生きてきたか。
どう、生きているか。
そしてこれから、
どう、生きるか。
考える日々です。
あっ、テレビもあいかわらず叩く日々です………。
都庁5年ぶり ― 2011年09月09日
9月になるとすぐに誕生日で、
ありがたくもうれしくも、
今年も一つお歳を頂戴いたしました。
ありがたくもうれしくも、
今年も一つお歳を頂戴いたしました。
ついでに今年は運転免許証の更新があったので、
運転免許更新センターのある新宿の都庁へ、
よっこらしょと行ってきました。
5年ぶりの都庁です。
前回の更新から早5年!
その間、いろんなことがありましたねぇ。
それにしてもあいかわらずタダッピロイわねぇ、都庁。
そして運転免許更新センターは、狭いわねぇ。。。
5年ぶりとはいえ、
前回と同じ都庁での更新です。
前回は、ここは仮設?と思ったほど狭い場所でびっくり戸惑いました。
が、今回は、
ああ、ここここ。この狭さ。と馴染めてしまっていました。
といっても、
都庁にたどり着くまでは緊張しました。
私、都庁のある西新宿を歩くの苦手なんです。
何度歩いても、歩きながらでも方向感覚を失くしてしまいます。
今回もそうで、都庁近くまでは地下道で行けたのに、
地上に出たとたんにどこにいるのかわからなくなり、
そこから目当ての「都庁第二本庁舎」がどこなのかさっぱり!で、
地図看板を見つけて見当つけるまで、一人でプチパニックしていました。
なので見覚えのある更新センターの受付に着いたときは一安心。。。
と思って受付の順番待ちをしていたら、
前の女性がなにやらトラブっている気配でした。
どーしたんかなぁと、やりとりを聞いたら、
女性の免許証は平成26年まで有効とあるのに、
女性のもとに「更新通知はがき」が来たらしく………。
でも、その「はがき」は捨ててしまって持ってない。とか????
受付のおじさんは、
「今年は23年ですよぉ。これは26年まで有効ってあるし…」と言うしかなく、
それでも女性は「でもはがきが来たのよ!あれは何のはがきだったの?」(でも持ってないっ!!)と言って引き下がりません。
これってどんなやりとりやねん!って、呆れていたら、
受付のおじさんと目があって、二人で苦笑い。
そしたらその女性、自分のせいで受付待ちの行列ができていることに気づいたらしく、
「じゃあ更新はしなくていいんだ…」って自分の免許証を見つめながら出て行かれました。
なんやろねぇ。。。
と思う間もなく、それからはするすると手続きが進み、あら、順調!と思っていましたら、
30分の講習開始まで30分待ち!と知らされボー然。
30分もぉ~~と思いながらふらふら歩き、
なんとなく外に出てみてびっくり!
ああ、ここは都庁でした。(写真)
運転免許更新センターのある新宿の都庁へ、
よっこらしょと行ってきました。
5年ぶりの都庁です。
前回の更新から早5年!
その間、いろんなことがありましたねぇ。
それにしてもあいかわらずタダッピロイわねぇ、都庁。
そして運転免許更新センターは、狭いわねぇ。。。
5年ぶりとはいえ、
前回と同じ都庁での更新です。
前回は、ここは仮設?と思ったほど狭い場所でびっくり戸惑いました。
が、今回は、
ああ、ここここ。この狭さ。と馴染めてしまっていました。
といっても、
都庁にたどり着くまでは緊張しました。
私、都庁のある西新宿を歩くの苦手なんです。
何度歩いても、歩きながらでも方向感覚を失くしてしまいます。
今回もそうで、都庁近くまでは地下道で行けたのに、
地上に出たとたんにどこにいるのかわからなくなり、
そこから目当ての「都庁第二本庁舎」がどこなのかさっぱり!で、
地図看板を見つけて見当つけるまで、一人でプチパニックしていました。
なので見覚えのある更新センターの受付に着いたときは一安心。。。
と思って受付の順番待ちをしていたら、
前の女性がなにやらトラブっている気配でした。
どーしたんかなぁと、やりとりを聞いたら、
女性の免許証は平成26年まで有効とあるのに、
女性のもとに「更新通知はがき」が来たらしく………。
でも、その「はがき」は捨ててしまって持ってない。とか????
受付のおじさんは、
「今年は23年ですよぉ。これは26年まで有効ってあるし…」と言うしかなく、
それでも女性は「でもはがきが来たのよ!あれは何のはがきだったの?」(でも持ってないっ!!)と言って引き下がりません。
これってどんなやりとりやねん!って、呆れていたら、
受付のおじさんと目があって、二人で苦笑い。
そしたらその女性、自分のせいで受付待ちの行列ができていることに気づいたらしく、
「じゃあ更新はしなくていいんだ…」って自分の免許証を見つめながら出て行かれました。
なんやろねぇ。。。
と思う間もなく、それからはするすると手続きが進み、あら、順調!と思っていましたら、
30分の講習開始まで30分待ち!と知らされボー然。
30分もぉ~~と思いながらふらふら歩き、
なんとなく外に出てみてびっくり!
ああ、ここは都庁でした。(写真)

こんな景色を目の当たりにすると、
おのぼりさん気質発揮で写真を撮りたくなってしまいました。
すごいわねぇ。都庁。何度見ても大きい。高い!
そこはちょっとした広場(「ふれあいモール」と思われます)で、ベンチもあり、
商談(?)打ち合わせ(?)中の男性二人と、携帯電話中の男性の間に座りました。
どっちの声もうるさいけど、
天気はいいし、木陰の風は涼しいし、気持ちよか~…と、
空を見上げてまたびっくり!(写真)
おのぼりさん気質発揮で写真を撮りたくなってしまいました。
すごいわねぇ。都庁。何度見ても大きい。高い!
そこはちょっとした広場(「ふれあいモール」と思われます)で、ベンチもあり、
商談(?)打ち合わせ(?)中の男性二人と、携帯電話中の男性の間に座りました。
どっちの声もうるさいけど、
天気はいいし、木陰の風は涼しいし、気持ちよか~…と、
空を見上げてまたびっくり!(写真)

そうか、
さっき撮ったのは第一庁舎で、
振り返って見たこれが第二庁舎。
さっきここから出てきたんやった………。
携帯電話のカメラで繰り返し写真を撮っているうちに、
何しにここへ来たのか忘れてしまいそうになりました。
まるで観光客気分…。
おひとりさま観光ですね。。。しみじみしみじみ。
その後、30分の講習を受け、新しい免許証を受け取りました。
この5年の間に、免許証がいろいろ変わっていました。
暗証番号が必要になって、本籍地の表示がなくなって、
裏面には「臓器提供に関する意思表示」欄もあります。
私の状況は変わらへんかったなぁ。
さっき撮ったのは第一庁舎で、
振り返って見たこれが第二庁舎。
さっきここから出てきたんやった………。
携帯電話のカメラで繰り返し写真を撮っているうちに、
何しにここへ来たのか忘れてしまいそうになりました。
まるで観光客気分…。
おひとりさま観光ですね。。。しみじみしみじみ。
その後、30分の講習を受け、新しい免許証を受け取りました。
この5年の間に、免許証がいろいろ変わっていました。
暗証番号が必要になって、本籍地の表示がなくなって、
裏面には「臓器提供に関する意思表示」欄もあります。
私の状況は変わらへんかったなぁ。
でも、次の5年間はどうなるかわかりませんねぇ。
変わりそうな気ぃするなぁ。
変わらんとなぁ。
そして、私は車を運転するんでしょうか!!!
変わりそうな気ぃするなぁ。
変わらんとなぁ。
そして、私は車を運転するんでしょうか!!!
20年10年半年 ― 2011年09月14日
12日は中秋の名月でした。
今年は満月で天気もよかったので、
各地で美しい月を見ることができたようです。
我が家でもお月見をしました。(ベランダに出て見ただけですが…)
その晩の夕食当番を引き受けたカメ係が、
定番と新作メニューを台所で孤軍奮闘調理中、
ひとりベランダに出て、
青梅街道の先に昇る満月を見ていました。(写真)
今年は満月で天気もよかったので、
各地で美しい月を見ることができたようです。
我が家でもお月見をしました。(ベランダに出て見ただけですが…)
その晩の夕食当番を引き受けたカメ係が、
定番と新作メニューを台所で孤軍奮闘調理中、
ひとりベランダに出て、
青梅街道の先に昇る満月を見ていました。(写真)

隣のマンションの新築工事は着々。
ずいぶん背の高いマンションに出来上がりつつあります。
それにしても、
昇り出しの満月が一番好きかも。
ばあ~!って感じが。
お~で~ましだわよぉ~~~。って感じが。好き。なんだな。きっと。
そしてあっという間に暗くなりました。(写真)
ずいぶん背の高いマンションに出来上がりつつあります。
それにしても、
昇り出しの満月が一番好きかも。
ばあ~!って感じが。
お~で~ましだわよぉ~~~。って感じが。好き。なんだな。きっと。
そしてあっという間に暗くなりました。(写真)

その前日の11日は、
9・11から10年。
3・11から半年。の日でした。
9・11当時の映像をテレビであらためて見ましたが、
あんまり覚えていないのは、
我が家的にはそれでころではなかったからだろうねぇと思います。
カメ係と二人で暮らすようになって半年たった頃でした。
それまでとは違う夏休みを過ごし、
二学期もまた元気にやってかなくちゃね!っと思うばかりの頃でもありました。
3・11からの半年は、、、、。
どうかな?
生活の状況は変わらず。
だけど、
気持ち的なことでは、
いろんなことがずいぶん変わりました。
変わり始めている。というのかもしれません。
「共感」とか「同調」とかいう空気や言葉に、警戒警報が鳴り続いています。
それからSMAPが。
あのSMAPが、デビュー20周年と知りました。
カメ係と同い年~?~~!!
知ってた?
って聞くと「知らん」と一言。
SMAPの20年が、
子育ての20年と重なることに衝撃。
そのカメ係の新メニュー、
「じゃがいものふわふわ焼き」的料理(レシピなしの創作料理らしい)は、
絶品でした。
秋味とともにおいしくいただきました。
「物語」はあるの? ― 2011年09月15日
書名に期待して読みました。

『ふしぎなふしぎな子どもの物語
なぜ成長を描かなくなったのか?』 ひこ・田中 光文社新書 2011/8 (写真)
期待は裏切られたわけではありませんが、
思っていたのとは違っていました。
テレビゲーム(『ドラクエ』・『FF』など)
テレビヒーロー(『ウルトラシリーズ』・『仮面ライダーシリーズ』など)
アニメ(『ガンダム』・『エヴァ』・『魔法使いサリー』など)
世界名作劇場(『アルプスの少女ハイジ』・『フランダースの犬』など)
マンガ(『ドラゴンボール』・『ONE PIECE』・『鋼の錬金術師』など)
児童文学(『赤毛のアン』・『夜の鳥』など)
物語を物語る様々なメディアを、
丁寧に読みほぐし、
制作過程や制作秘話、
当時の社会状況なども読み解いて、
そこから見えてくる「子どもの物語」の変化が語られます。
それぞれのメディアでの「物語」の変化は、
指摘される通りで、いちいち納得させられるのですが、
どうも素直に受け入れがたい気持ち悪さがあり、
なんでかなぁ。
なにかなぁ。
と思い思い読み続けていました。
私もここのところずっと、
主人公が成長しない物語について考えているのですが、
ふっと、
そもそも、
「物語」がないのでは?と思ってみたら、
なんだかすっきりするような………。
そこにあるのは「物語」ではなく「出来事(エピソード)」。
の、羅列。
なのでは???
などと思いながら次に読んだ本が、
それこそ「物語」はどこ?
っていうか、
これって小説?
と思う本でした。
なぜ成長を描かなくなったのか?』 ひこ・田中 光文社新書 2011/8 (写真)
期待は裏切られたわけではありませんが、
思っていたのとは違っていました。
テレビゲーム(『ドラクエ』・『FF』など)
テレビヒーロー(『ウルトラシリーズ』・『仮面ライダーシリーズ』など)
アニメ(『ガンダム』・『エヴァ』・『魔法使いサリー』など)
世界名作劇場(『アルプスの少女ハイジ』・『フランダースの犬』など)
マンガ(『ドラゴンボール』・『ONE PIECE』・『鋼の錬金術師』など)
児童文学(『赤毛のアン』・『夜の鳥』など)
物語を物語る様々なメディアを、
丁寧に読みほぐし、
制作過程や制作秘話、
当時の社会状況なども読み解いて、
そこから見えてくる「子どもの物語」の変化が語られます。
それぞれのメディアでの「物語」の変化は、
指摘される通りで、いちいち納得させられるのですが、
どうも素直に受け入れがたい気持ち悪さがあり、
なんでかなぁ。
なにかなぁ。
と思い思い読み続けていました。
私もここのところずっと、
主人公が成長しない物語について考えているのですが、
ふっと、
そもそも、
「物語」がないのでは?と思ってみたら、
なんだかすっきりするような………。
そこにあるのは「物語」ではなく「出来事(エピソード)」。
の、羅列。
なのでは???
などと思いながら次に読んだ本が、
それこそ「物語」はどこ?
っていうか、
これって小説?
と思う本でした。

『私のいない高校』 青木淳悟 講談社 2011/6 (写真)
書名の「私」が誰なのか、結局わからず…。
あなたは誰?と、表紙絵の少女を眺めては思うばかり。
この本は、
1999年、
カナダ人留学生を受け入れた「学校法人国際ローゼン学園二年菊組」の様子が描かれています。
が、
それは「物語」というよりは、
まるで「新聞記事」を読むような、
「報告書」に目を通しているような感覚となった、
おかしな読書でした。
でも、嫌いじゃないのはなんででしょう。
こういう小説(?)が、
「本」として成り立つものとして出版されることの事実。
こういう描き方が好しとなれば、
電子書籍で読むことへの違和感もなくなりそう。と、
電子書籍苦手意識満々の私は思うのでした。
だって「物語」じゃなくて、
エピソードを「情報」として得ていく作業になるのですから………?
もしかしたらほんとうに、
本やアニメ、ゲームなど、
あらゆるメディアから「物語」がなくなっているのだとしたら、
それはなぜですか?
「物語」はどこにありますか?
どこへ、行ってしまいましたか?
物語は必要です。
子どもたちにはもちろん。
あなたにも。
私にも。
書名の「私」が誰なのか、結局わからず…。
あなたは誰?と、表紙絵の少女を眺めては思うばかり。
この本は、
1999年、
カナダ人留学生を受け入れた「学校法人国際ローゼン学園二年菊組」の様子が描かれています。
が、
それは「物語」というよりは、
まるで「新聞記事」を読むような、
「報告書」に目を通しているような感覚となった、
おかしな読書でした。
でも、嫌いじゃないのはなんででしょう。
こういう小説(?)が、
「本」として成り立つものとして出版されることの事実。
こういう描き方が好しとなれば、
電子書籍で読むことへの違和感もなくなりそう。と、
電子書籍苦手意識満々の私は思うのでした。
だって「物語」じゃなくて、
エピソードを「情報」として得ていく作業になるのですから………?
もしかしたらほんとうに、
本やアニメ、ゲームなど、
あらゆるメディアから「物語」がなくなっているのだとしたら、
それはなぜですか?
「物語」はどこにありますか?
どこへ、行ってしまいましたか?
物語は必要です。
子どもたちにはもちろん。
あなたにも。
私にも。
「物語」あります ― 2011年09月19日

『いまファンタジーにできること』
アーシュラ・K・ル=グウィン 谷垣暁美/訳
河出書房新社 2011/8 (写真)
ル=グウィンファン必読本ですね。これ。
私は、
このところの子どもの本(Y・Aを含む)や、
ゲーム・アニメなど、
子どもや、それに近い(?)大人に提供されているメディアの中に、
「物語」はあるの? なんて考えていたので、
ル=グウィンさんの言葉に、はっとさせられました。
違う地平に立っている、
というのか、
立とうとしている、
というのか、
そこへ向かおうとしているのか。
そんな私を振り向かせ、
こっちこっち。
こっちにあるわよ~。物語!
って、
もう一度教えてもらったような気がして読了しました。
そっちに戻れば、
素敵で幸福な「物語」が、
たぷたぷと満ちています。
そうとわかっているけれど、
それでもそっちに戻ろうとしない私がいます。
ル=グウィンさんの語るファンタジーはきっぱりしています。
きっぱりと、知的で、
そして、高度です。
高度。と思ってしまいました。
ル=グウィンさんは大人です。(なにをいまさら。ですけど…)
きちんと大人、な人が、
若い人のために「真のファンタジー(物語)」を提供する。
提供できる。
ことのすばらしさ。
と、
それがどれだけ贅沢なことであるかを感じました。
贅沢。なんです。きっと。とっても。
今(というかここのところずっと)、
日本ではそれが充分にできていないような気がします。
そんな贅沢をする余裕がない。
(余裕。ではなくて、能力。かもしれませんが…)
書き手や作り手や売り手や、
読み手である読者も。
物語、ではなく、情報を消費するばかりのまま、
次へ。次へ。
次を。次を。
と、求めていっているような気がします。
ル=グウィンさんがいる英文学の世界はどうなんでしょうか。
ル=グウィンさんが繰り返し言う「わたしたち」のなかに、
私は入るの?
いや。入らへん。と思う。
と思ったとき、
私は、
違う地平に立っている(立とうとしている)私をみつけました。
それってどういうことなんでしょうね。
自分でもよくわからないのですが、
このままこっちにいて、
それでちょっとでも面白いことになるといいよなぁ、
と、思ったりもしています。
アーシュラ・K・ル=グウィン 谷垣暁美/訳
河出書房新社 2011/8 (写真)
ル=グウィンファン必読本ですね。これ。
私は、
このところの子どもの本(Y・Aを含む)や、
ゲーム・アニメなど、
子どもや、それに近い(?)大人に提供されているメディアの中に、
「物語」はあるの? なんて考えていたので、
ル=グウィンさんの言葉に、はっとさせられました。
違う地平に立っている、
というのか、
立とうとしている、
というのか、
そこへ向かおうとしているのか。
そんな私を振り向かせ、
こっちこっち。
こっちにあるわよ~。物語!
って、
もう一度教えてもらったような気がして読了しました。
そっちに戻れば、
素敵で幸福な「物語」が、
たぷたぷと満ちています。
そうとわかっているけれど、
それでもそっちに戻ろうとしない私がいます。
ル=グウィンさんの語るファンタジーはきっぱりしています。
きっぱりと、知的で、
そして、高度です。
高度。と思ってしまいました。
ル=グウィンさんは大人です。(なにをいまさら。ですけど…)
きちんと大人、な人が、
若い人のために「真のファンタジー(物語)」を提供する。
提供できる。
ことのすばらしさ。
と、
それがどれだけ贅沢なことであるかを感じました。
贅沢。なんです。きっと。とっても。
今(というかここのところずっと)、
日本ではそれが充分にできていないような気がします。
そんな贅沢をする余裕がない。
(余裕。ではなくて、能力。かもしれませんが…)
書き手や作り手や売り手や、
読み手である読者も。
物語、ではなく、情報を消費するばかりのまま、
次へ。次へ。
次を。次を。
と、求めていっているような気がします。
ル=グウィンさんがいる英文学の世界はどうなんでしょうか。
ル=グウィンさんが繰り返し言う「わたしたち」のなかに、
私は入るの?
いや。入らへん。と思う。
と思ったとき、
私は、
違う地平に立っている(立とうとしている)私をみつけました。
それってどういうことなんでしょうね。
自分でもよくわからないのですが、
このままこっちにいて、
それでちょっとでも面白いことになるといいよなぁ、
と、思ったりもしています。
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