ステフィとネッリ2009年08月25日

「ステフィとネッリの物語」4部作が完結。
読了しました。

 『ステフィとネッリの物語 4 大海の光』
        アニカ・トール 菱木晃子/訳 新宿書房 2009

ナチス支配下のオーストリアから、親元を離れ、スウェーデンへ逃れてきた姉妹の物語。

1945年5月、ベルリンが陥落。
戦争が終わり、ステフィとネッリの姉妹の生活にも大きな変化が訪れます。
ステフィは高校を、ネッリは小学校を卒業という、それでなくても人生の節目のとき、戦争が終わったという喜びの中で、父親の生死が不明のまま、それぞれの人生の選択に揺れる姉妹の姿が描かれています。
もうすっかりお馴染となった、姉妹を囲む人たち。
ステフィの恋の行方や、ネッリの養母への思い。
ナチスの強制収容所にいた父親の行方など、
姉妹をめぐる物語に、はらはらどきどきしながらの読了となりました。

読みながら、映画を観ているような感覚を持ちました。

日本の物語では、よく、漫画を読んでいるような気分になるのですが、こちらは、映画。

物語の場面展開や、描写がそう感じさせるのかもしれません。
実際、スウェーデンでは、著者自身の脚本で、シリーズ全作がテレビドラマ化されているようです。

このシリーズを読みながら、「赤毛のアン」とか「大草原の小さな家」で、アンやギルバート、ローラやメアリーの成長を自分の成長と重ね、大人になることのあれこれを想像していた頃のことを思い出したりもしました。
まぁ、今回は、自分の成長、というよりは、少女時代を懐かしむ…な感じで、重ねてたんですけどね。

そうかぁ、ステフィは、許さないか! …とか。ね。


 『海の島』 2006/06
 『睡蓮の池』 2008/05
 『海の深み』 2009/04
 『大海の光』 2009/08

シリーズの発行は3年がかり。
私はそのときどきで読んでいましたが、
まとめ読みをオススメします。

妹のネッリに注目して、私も読み直したいと思うのだけど…。

ではまたいつか会いましょう。
ネッリとステフィ!